うたたねひつじ

日々のつれづれ。おそらく主に食事、読書、ガンダム、その他が話題になるかと。

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム

ジョン・マコーミック 訳 長尾高弘 日経BP

世の中の動きから御多分に洩れず、プログラミングとかの基本情報がほしいなあ、と探してて見つかった本。でもこの本に出会ってよかった。

まとめ、で著者自身が書いている。

 

 日本文学を専攻している教授と会ったとする。この教授が日本語を読み書きし、話せる可能性は高い。しかし、教授が研究中にもっとも時間をかけて考えているものは何か当ててみてくれと言われたら、あなたは「日本語」とは答えないだろう。日本語は日本文学を構成する文化、歴史、テーマを研究するために必要な知識の1つに過ぎない。

 

コンピュータのしくみについて知りたいとき、プログラミングを知るよりも、より原理を理解できた方が自分には楽しい。この本では、検索エンジンのインデクシング、ページランク公開鍵暗号法、誤り訂正符号、パターン認識、データ圧縮、データベース、デジタル署名という代表的と思われる大切なしくみを高度な数学的知識を求めずに解説してくれる。本当に小学校の算数がわかればよいレベルで。更には自分にはよくあるジョークと同じだなあ、と思えるようなやり方で、コンピュータに不可能なものについて、最後に解説してくれる。保安官に捕まった男に保安官が与えた二つの選択、という私が記憶するジョークにとてもよく似たものだった。正直ならA、嘘つきならBというやつ。本当にどこにでも世界は広がっていてつながっている、ということに気づかせてくれる。

 

電子書籍で買ってしまったけど、家に置いておきたい一冊。

この本があれば、日々触るコンピュータが今、どういうすごいアイデアで動いているのか、そういうことを楽しみながら触ることができる。聖書やコーランを読むことでそれを信ずる人々がどうしてそういうことを考えるのかが少しでもわかる、そう思って聖書やコーランを読んだのに近い気分で読めた。(聖書やコーランの中身はほとんど忘れてしまったけど)