前から話題の本書。
気になっていたがようやく読めた。
室町幕府開祖の足利尊氏と弟である直義を中心とした対立。尊氏の実子で直義の義子である直冬の扱いを巡り、恩賞を巡る遺恨やら南北朝やらを取り混ぜて、今日の味方が明日の敵、という繰り返し。尊氏は後醍醐帝を倒したくないのに直義に押されて幕府を建てて無気力。直義も尊氏と戦いたくないけど戦う羽目になり無気力。そんな無気力な争いが周囲を巻き込みさあ大変、そんな感じ。
似たような苗字、似たような名前がたくさん出てきてややこしいことこの上ないけど文体や説明がわかりやすく読みやすかった。
しかし、この時代、大変だなあ。成果に報いたかどうかというテーマは今にも通じるものだなあ。
