うたたねひつじ

日々のつれづれ。おそらく主に食事、読書、ガンダム、その他が話題になるかと。

恩師の教え。

前に哲学の本を読んでるとき。中身が難しい、と以前の学長に話してた。その学長は「解説本は読んでも仕方がないし、ちゃんと原典で読んだ方が良い」と、教えてくれた。別の以前の学長に話をしたら「そういう本は結局、その時代に生きてないとわからないもんだよ」と教えてくれた。

一人目の方は西洋美術などがご専門でもうお一人はジャーナリズムがご専門。

今読んでいる本はまさに今生きている人の本でアニメーションの解説が多い。自分の見ていた作品ばかりですんなり話が入ってくる。ああ、同じ時代に生きている、というのはまさにこんな感じやなぁ、とジャーナリズムが専門の先生の話を思い出した。

昨日、ある方のお通夜でその先生と再会してその話をした。

その先生の先輩の先生が吉本隆明が好きだったそうだ。吉本隆明軍国少年だったが、戦後、それを辞め、共同幻想論などを書いた。その先輩先生、その人も学長をされた人だが、結局戦中に生きていないと軍国少年だった気持ちはわからない、と言われて腹が立ったそうだ。

人にそんな目にあってるのに君にはそんな生意気な話をしてたんだなあ、と苦笑してらした。

その以前の学長にもまたその先輩先生にも私が教わったのは20年前のこと。

冒頭のエピソードはお二人がやめられる前のことだから数年前。

生きていると何歳になっても学べるものだなあ。